5/30/2023

MEIGEN de カイロプラクティック 6

「成功」と「失敗」に関しての話が続いている。

そして、もう少し続く。


サッカー界のスター選手だったフェルナンド・トーレス。

日本での活躍は1年に過ぎなかったが、その間の学校訪問においてのインタビュー記事を読んだことがある。


「希望を持ってそれを実現する努力をしないといけない、と子供らに伝えている」

「日本では失敗するのが怖いという文化があるのを感じている」

「やってみないと分からない。失敗してもやってみるのが大事だ」

「先生にも、失敗を批判することをやめれば子供らはもっと努力をするでしょう、と言いました」


サッカー繋がりで言えば、ユベントスのジュニアチームの監督の発言。


「失敗する勇気を持ってプレーしてほしい」


要は「行動しろ」ということ。

行動しなければ何も始まらない。


もちろん失敗のリスクは減るが、成功の可能性は皆無となる。

それでいいのか??って話。


こういう話題になると決まって取り上げられるのが、中島みゆきサンの「ファイト」。

有名すぎるのでここでは省略。


パンク・ロックバンド「ザ・クラッシュ」のボーカル、ジョー・ストラマーの言葉。

「やるしかないのに、そんな簡単なことのわからない人間が多すぎる。

 トライすらできないヤツが、やってる人間に何を言えるっていうんだ??」


私の中ではこちらの方がしっくりくる。

しっくりきすぎて、私の行動指針の1つとなっているといっても過言ではない。


こうして歌詞や名言として残されているのは、どの社会でも当てはまるってことなのだろう。

私はカイロプラクティックの社会しか知らないが、類に違わず当てはまる。


待てよ?? 当てはまる以上かも??

何せカイロプラクターがカイロプラクターを否定する社会だからなぁ。


時代は変わっているはずなのに、この異様な感覚は何故か受け継がれているようだ。

学校がなくなり学生が乏しくなった今、せめてこのくだらない継承には歯止めがかかるといいな。


最後は、昨晩ご一緒させていただいた大先生の一言で。


「やりゃあええんだよ! やりゃあ!!」

5/23/2023

マイ・クラシック 2

続き。

これも1から読んだ方がいいと思う。

ちょっと間が空いたからね。


相手の骨格を見てモノマネのネタを指導していた神無月サン。

面白かったのが、神無月サンがモノマネ自体の指導をほとんどしていなかったこと。

喋り方や歌い方のクセを指摘するだけで声の出し方といった技術指導はほぼ無かった。


考えてみれば、神無月サンのモノマネもそういう感じだから、当然と言えば当然。

それだけに「神無月サンが指導できるのか??」という疑問が誰の頭にもあったはず。


が、結果は周知のとおり。

ゲストの「神無月サン、スゲー!!」の声が全てを代弁していた。


才能の有無は別として、骨格や身体の使い方を理解することはかなり重要。

そこには想像以上に大きなポテンシャルが秘められている。


だからボールの握り方を知っていても、それに合った力の入れ方や投げ方が伴っていなければ何の意味も持たない。

それどころか予期せぬケガを招く可能性がある。


カイロプラクティックでも同じようなことが言えるのではないか??

学校ではテクニックの基礎を教わるが、それだけで生き残っていけるのは極々わずか。


そもそも、施術者の体系は千差万別。

加えて受ける方々も様々で、同じ骨格の人など1人としていない。


ならば、あらゆる状態に対処できる自分に適したフォームの確立が求められる。

そういう意味では「○○式カイロプラクティック」なんて当たり前。


「立ち位置を決めてからコンタクトポイントを決めて、LODに合わせてスラスト」

あるいは

「コンタクトポイントを決めて、LODに合わせて立ち位置を決めてスラスト」


後者の方がより実践的。

だからといって、そう簡単なわけでもない。


そもそもLODはリスティングによって決まってくるはず。

つまり該当する骨ないし関節を動かすことが念頭にあると考えられる。


抽象的で申し訳ないが、最近はコンタクトとサポートを定めて『カチッ』と決まるポイントを探している。

こうした表現は頸椎ではよく用いられてきたが、腰椎などのサイドポスチャーでも実践している。


そうして決まったベクトルは俗に言われているLODとあまり変わらない。

でも微妙に違う。

この微妙な違いが精度として求められてくるのだろう。


『アジャストメントは常に最高の未完成』

これを超える表現が自分の中では見つからない。


満足しているヒマなんてないぞよ。

5/16/2023

テツ、ときどきカイロプラクティック 番外編2

「おにーさんはどこから乗ったんですか??」

『大阪難波からだよ』

「あ、最初からですか。いいなー」


努めて冷静に会話を進める。

大人だからね。


でも私は気づいている。

ほぼ100%の確率で、このおにーさんはキミの親御サンたちより年上なのだよ、と。


そんな中、彼のキッズ用スマートフォンが鳴り出す。

「あ、お母さんからだ。ちょっと電話してきます」


どうやら彼にとっての初めての独り旅らしい。

お母サンからすればそら心配だろうよ。


思えば、ワシの独り旅も8歳くらいだったな…。

伯父さんが金沢駅のホームまで迎えに来てくれたっけ…。


勝手に懐かしい思いにふける中、お母サンからの電話攻撃は続く。

子供ながらにシビレを切らしたのか、「すいません」と断りを入れた上で電話に出た。


「もう電車の中やけ、喋れんのよっ!!」


車両全体に聞こえたであろう大きめの声。

相手が相手だけに皆微笑ましく見守っていたように思う。

大人ですよ。


電話攻撃はLINE攻撃へと移った。

どうやら名古屋で落ち合うはずのお母サンが遅れてしまうらしい。


話しかけられた。


「あのー、お母サンが来るまで一緒にいてくれませんか??」


はぁ??


「そうすれば、おにーさんと一緒にリニア・鉄道館行けるかなーって」


話の流れでこれからリニア・鉄道館へ向かうことは伝えていた。

良かれと思って言った言葉が必要以上に刺激してしまったらしい。


それ以前に「一緒に」って何だ??

ほんの数十分前に出会った見ず知らずの「おにーさん」をそこまで信用していいのか??


それより私に未成年者誘拐の疑いがかかるかもしれない。

そして楽しみにしていたきしめんを食べ損なうことになってしまうのか…??


「あっ!! 天井の色が変わった!!」


終着駅が近づくと間接照明の色が変わる。

えっ?? ワシはこの先どうなるんだ??


一人悶々とする内に名古屋へ到着。


「おにーさん、ありがとうございました。バイバーイ」


何事もなかったかのように手を振り去っていく少年。

あれっ??


まんまと子供に弄ばされてしまった。

ワシの車窓の楽しみを返せ!!


どっと疲れたぜ…。

そしてこの後、suicaのオートチャージの不具合により改札で足止めを食らったのだった…。