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5/16/2023

テツ、ときどきカイロプラクティック 番外編2

「おにーさんはどこから乗ったんですか??」

『大阪難波からだよ』

「あ、最初からですか。いいなー」


努めて冷静に会話を進める。

大人だからね。


でも私は気づいている。

ほぼ100%の確率で、このおにーさんはキミの親御サンたちより年上なのだよ、と。


そんな中、彼のキッズ用スマートフォンが鳴り出す。

「あ、お母さんからだ。ちょっと電話してきます」


どうやら彼にとっての初めての独り旅らしい。

お母サンからすればそら心配だろうよ。


思えば、ワシの独り旅も8歳くらいだったな…。

伯父さんが金沢駅のホームまで迎えに来てくれたっけ…。


勝手に懐かしい思いにふける中、お母サンからの電話攻撃は続く。

子供ながらにシビレを切らしたのか、「すいません」と断りを入れた上で電話に出た。


「もう電車の中やけ、喋れんのよっ!!」


車両全体に聞こえたであろう大きめの声。

相手が相手だけに皆微笑ましく見守っていたように思う。

大人ですよ。


電話攻撃はLINE攻撃へと移った。

どうやら名古屋で落ち合うはずのお母サンが遅れてしまうらしい。


話しかけられた。


「あのー、お母サンが来るまで一緒にいてくれませんか??」


はぁ??


「そうすれば、おにーさんと一緒にリニア・鉄道館行けるかなーって」


話の流れでこれからリニア・鉄道館へ向かうことは伝えていた。

良かれと思って言った言葉が必要以上に刺激してしまったらしい。


それ以前に「一緒に」って何だ??

ほんの数十分前に出会った見ず知らずの「おにーさん」をそこまで信用していいのか??


それより私に未成年者誘拐の疑いがかかるかもしれない。

そして楽しみにしていたきしめんを食べ損なうことになってしまうのか…??


「あっ!! 天井の色が変わった!!」


終着駅が近づくと間接照明の色が変わる。

えっ?? ワシはこの先どうなるんだ??


一人悶々とする内に名古屋へ到着。


「おにーさん、ありがとうございました。バイバーイ」


何事もなかったかのように手を振り去っていく少年。

あれっ??


まんまと子供に弄ばされてしまった。

ワシの車窓の楽しみを返せ!!


どっと疲れたぜ…。

そしてこの後、suicaのオートチャージの不具合により改札で足止めを食らったのだった…。

5/09/2023

テツ、ときどきカイロプラクティック 番外編

大阪難波10:00発特急「ひのとり」近鉄名古屋行き。

プレミアムシート最前列中央に陣取った私は少々ご満悦。


満席の車内のあちこちからスマートフォンのシャッター音が聞こえてきた。

それくらいのパノラマビューが売りの車両だ。


もっともこの日は、前を走る電車が倒木と接触するアクシデントがあり徐行運転を余儀なくされた。

疾走感が味わえなかったのは残念。

とはいえ、近鉄はカーブがやたらと多く、もともとそこまでの疾走感はなかったかもしれない。


そうこうしているうちに数少ない停車駅である津駅に停車。

隣の若いにーちゃんが下車するため電動フットレストを下げた。


これで終着駅の名古屋まで停車駅はない。

さらにのんびりできるかなーっと思った刹那、やや素っ頓狂気味な声をかけられた。


「あのー、ここボクの席です!!」


ここまで来てまさかのダブルブッキング??

一瞬焦ったが、どうやら隣の席のことを言っているらしい。


「これから名古屋まで、よろしくお願いします。」


年の頃10才にも満たなそうな、ややぽっちゃりした男の子。

自発的というより、おそらく親御サンから「挨拶しなさい」って言われたんだろうな。


「こんな良い席が取れたなんて信じられません!!」

「写真撮ってもいいですか??」

「自動販売機見てきます!!」


明らかに興奮している。

リクライニングシートやフットレストをリモコンで操作したり、サードテーブルを引っ張り出して、


「あのー、朝から何も食べてないんでおにぎり食べてもいいですか??」


食べながらも、前から電車が来るとその度に列車名を言っては「カッコイイ!!」を繰り返す。

なかなかのテツであることは間違いない。


少し落ち着いてきた頃、彼から思いもよらない言葉が放たれた。


「おにーさんはどこから乗ったんですか??」


お、おにーさん…だとぉ??


つづく

5/02/2023

テツ、ときどきカイロプラクティック 3

大盛り上がり後の翌朝、思いのほか目覚めが良かった。

たぶん、枕の所為。

ビジネスホテルではお目にかかったことのない、いい感じの硬さだった。


後で気づいたが、枕は2種類あってどちらも販売されていた。

いわゆる試し売りになるわけだから、あれは売れるだろうなーと感想。


もちろん、この日の旅程も既に決定済み。

メインは近鉄の特急「ひのとり」で名古屋へ向かうこと。


1ヶ月前に最前列中央の席を確保していたのでパノラマビューを楽しむのみ。

最大の敵になろう睡魔は前夜の枕のおかげでほぼ万全のコンディション。


名古屋からはリニア・鉄道館へ移動。

2日間で鉄博を2つも巡るなんて、テツにとっては夢のような話。

実現できそうだと気づいたとき、血圧が上がりそうな危機感を覚えた。


旅程としてはこんな感じ。


京阪本線天満橋駅→淀屋橋駅→御堂筋線なんば駅→近鉄大阪難波駅→近鉄名古屋駅→あおなみ線名古屋駅→金城埠頭駅→リニア・鉄道館→金城埠頭駅→名古屋駅→東京駅


もうクタクタだよ。

テツとしての充実はハンパなかったけどね。


しかし、グルメはほぼほぼ皆無だったな。

大阪のグルメは鉄博と引き換えに諦めた感じかな。


名古屋ではきしめんを食した。

「JR10・11番ホームの立ち食いがウマい」との情報に従ったまでだ。


どうやら10・11番ホームの店にだけはフライヤーがあって、揚げたてが食べられるということらしい。

どうせ食すなら揚げたてのかき揚げがいいじゃない??


で、実際ウマかった。

麺がダシがどうこうではなく、なんか完成系が出てきた感じ。

機会があったら今度は冷やしを食してみたい。


「ひのとり」は名古屋から乗車した方が面白いことに気づいた。

できれば乗ってみたいものだが、そんな機会がこの先あるかどうか…。


それにしても近鉄は車種が多すぎんかね??

次々と来る車両が魅力的で予定外にシャッター切ってたな。

おかげで水買い忘れたぞ。


そしていよいよ「ひのとり」乗車。

そこでちょっとしたハートウォーミングストーリーが繰り広げられた。


次回ね。

4/11/2023

テツ、ときどきカイロプラクティック

4月8日からの土日、大阪へと出向いてきた。

ワクワクするために。


よりワクワクするために綿密な旅程を立てる。

これが時間を忘れてしまうくらい楽しい。


真っ先に決めたのが『N700S系に乗る』こと。

東海道新幹線の最新モデルでマスコミでも結構紹介されていた。

タイミングとしては丁度いい。


運行本数がまだ限られているため、そちらに時間を合わせることになる。

これでスタートの時間が決まった。


会場入りは17:00。

それまで何をしようか、いろいろ調べてみた。


京阪電車のプレミアムカーが面白そうだ。

京阪も乗ったことないし、これまた丁度いい。


京阪ってくらいだから、スタートは京都か…。

『そうだ! 鉄博に行こう!!』


長年気になっていた京都鉄道博物館。

このチャンスを逃してなるものか。

最寄り駅である梅小路京都西駅も含めクリアしてやる。


京都に行くのなら、ちりめん山椒を買いたい。

それこそ以前京都で開催した「フィロソフィーナイト」の後にお土産で購入して以来のお気に入り。

ウチの近所でも買えることに後々気づいたが、いつの頃からか買えなくなった。


関西と言えば「バトンドール」。

グリコが展開している、言わば「高級なポッキー」。

コロナ禍以降はネット販売しているが、それ以前は関西と博多の限られた店舗での展開だった。


あ、両方とも高島屋京都店で買えるな…。


ということで初日の旅程が決まった。


東京駅→京都駅→梅小路京都西駅→京都鉄道博物館→梅小路京都西駅→京都駅→烏丸線四条駅→阪急京都線烏丸駅→京都河原町駅→高島屋京都店→京阪本線祇園四条駅→天満橋駅


ソウルナイトが始まる前に私の身体は既に限界を超えていたようだ。

スピーカーが5人目に差し掛かった時、下半身のあちこちの筋肉が攣りはじめ座っていられなくなった。


打ち上げの1杯目のビールを一気に飲み干したのにはそれなりの理由があった。

身体が欲していたのだろう。


ソウルナイトの話はまた今度ね。